南三陸漁業支援ワカメ・めかぶ収穫ボランティアツアー③
3日目の朝です。夜中に雨が降ったのですが、朝にはすっかりあがっていました。2日目と比べて少し風が強いようです。体感温度が下がるので皆さん温かくして作業にむかいます。


2日目の寄木で作業を終える時にスタッフが「翌朝は何時に漁港に伺えばいいでしょうか」と漁師さんに確認すると、「8時(早めに)に来てもらえると嬉しいです」とおっしゃっていました。早めにきてほしいと言って下さるとこちらも何だか嬉しいです。先月と比べるとそれだけ漁港での作業があるということなので、参加者皆さんと南三陸におじゃますることが出来てよかったと思います。3日目も泊浜と寄木で午前中作業を行います。お昼には帰路につくため短い時間ではありますが、よろしくお願いいたします。
寄木漁港につくと、朝早くに出て戻ってきた漁師さんたちがようやく朝ごはんです。朝方からお疲れ様です!

私たちは早速めかぶ削ぎの作業です。例年の収穫量を考えると厳しい現状は変わりありませんが、先月よりも船を出している漁師さんが多くてよかったです。
↓ 泊浜での作業のようすです。たぬきがうろうろしていました。
昨日のぽかぽか陽気から変わり、風が吹くと地元の方も寒いですねとおっしゃっていました。そんな寒い中でも、地元の方とお話しをしながらの作業はとても気持ちのいいものです。
ワカメやめかぶが例年と比べて量も出来もあまり芳しくないという話は先月から聞いていますが、ひじきについて寄木の漁師さんから嬉しいお話を聞けました。「例年よりも今年のひじきは特にものがいいんです」と嬉しそうに仰っていました。今季は3月の比較的早い時期にひじき開口で、収穫するのにちょうど良い成長具合のひじきを収穫できたそうです。ひじき開口日(解禁日)ですが、漁港のアナウンスで「明日、(またはあさって)ひじき開口です」と急にお知らせがあるそうす。慣れている漁師さんとは言え、準備が大変です。
さて、午前中の作業を終えてお昼ごろに南三陸をあとにします。3日目はめかぶ削ぎの作業が割と多かったこともあり、小屋での作業をあまりお手伝い出来きず残念でしたが、また次回以降お手伝いさせてください。

地元の漁師さんたち、現地解散の参加者さん・スタッフとお別れして東京へ向かいます。ボランティアサポートさいたまのドライバーさん。帰りも長時間の運転ですが、休憩を挟みながらどうぞよろしくお願いいたします。
バスは常磐道で東京に向かいます。南相馬サービスエリアまでは比較的順調に進みましたが、谷和原ー流山で渋滞が起きていると情報が出ていました。谷和原付近に到着するころには解消していることを願いながら進みます。
○南相馬SAのセデッテかしま - 南相馬市で、新しい場所へ旅立つ我が子へのメッセージが紹介されたポスターを見つけました。がんばれ、福島のこどもたち。
17時をまわりましたが谷和原~守谷付近では、渋滞が解消されていませんでした。ドライバーさんへの負担が増えてしまいます。渋滞にはまらないよう日立中央で時間調整をします。そこで団体の代表が以前にフェローズ・ウィルのボランティアツアー参加された方と偶然に会ったそうです。すごいご縁ですね。
さて、調整して下さったおかげで大きく渋滞にはまらずに東京駅に20時ごろに到着です。毎回のことですが東京ー南三陸を安全に運転して下さるドライバーさんに感謝と同時に、ほぼ予定時刻に到着する調整術?に感服です。
今回は3.11後のツアーということもあり、参加者さんスタッフもお世話になっている南三陸の方を含め東北への想い、震災後の復興について、原発事故など様々なことを胸にツアーに参加し帰宅したことと思います。行きのバスで南三陸に行く理由を自分自身でもう一度考えてみたというベテランスタッフが言っていた言葉が印象的でした。“(南三陸に行く理由は色々あるけれど)普段、震災のことを忘れてはいなくても、日々の生活にどうしても流されてしまっている。【忘れない、忘れさせない】の原点で15年目にこうして南三陸(被災地)に行くんだと再確認しているところです”と。
最後にフェローズウィル代表が今回のツアー参加者さんにバスの中でお話ししたことがありますので紹介いたします。
「120回以上南三陸のボランティアツアーを催行しており、延べ5000名の方をお連れしています。なぜ長い間続けているのか。。。
以前とある被災地の方がこうおっしゃっていました。“花火大会の後ってさみしいですよね”と。
震災当時は大勢の人がボランティア活動に参加され、地元の方は心から感謝していらっしゃるし、大変大きな力になったと思います。ですが、その後にパタリと人が来なくなってしまう。それは仕方のない事だとわかってはいても大きな打ち上げ花火の後のようにさみしい気持ちになるんだと...。その言葉を聞き、線香花火のように小さいともし火でも、細く・長く続けてきた、続けて来られたんだと思います。」
皆さんのご支援・ご協力も頂き、こうして続けることができました。東北、能登をはじめ災害を経験された皆さんにとって、街や建物の復興は生活において最も大切です。しかしながら心の復興というのはそう簡単にはいかないということも同時に感じます。今後とも皆さんのご協力を頂きながら、細く・こつこつと温かく続けていけたらと思います。
今回初めて参加して下さった方、めかぶ削ぎで久しぶりにお会いするリピーターさん、何度も参加して下さっている皆さん本当にありがとうございました。参加者さんにお会いすると毎回同じ思いですが、皆さんがいらっしゃるので続けていくことが出来ます。またお会いできることを楽しみにしております。
完。
★活動の様子などインスタ・YouTubeをぜひ御覧ください!
〇インスタ https://www.instagram.com/fellows_will_20110311
〇YouTube https://www.youtube.com/@3.11_fellows_will
動画等をみて少し興味を持ったけど・・・「初めてだし、ひとりだし・・・」と迷っている方がもしいらっしゃいましたら、一度ぜひ南三陸のボランティアツアーにいらしてみてください。皆さん温かい方ばかりですので、安心してツアーにご参加いただけます。ご参加を心よりお待ちしております^^