第20回ボランティア・ツアー①
第20回ボランティア・ツアーが催行されました。
20回のツアーが全て催行という結果になり得たのは、
参加者の方々の被災地に対する想いであると感謝しております。
(ご参加頂いた皆様、ご協力下さった皆様、有難うございます!)
さて、今回は男女約半々のご参加を頂きました。
朝の東京駅近辺の某集合場所から出発です。
ご夫婦・お友達同士・親子・お一人様・・・と参加のスタイルは様々です。
暑い東京を離れ、東北に近づくにつれ梅雨の空が広がってきます。
今回は南三陸町を通過し、一路気仙沼へと向かいます。
目的は先月21日に解体契約を締結した『第18共徳丸』の視察です。
http://photo.sankei.jp.msn.com/panorama/data/2012/0308kesennuma01/
解体が決定し、少ない震災遺構がまた1つ消えていく前に
遺構が無言で伝える震災の現実と爪痕を直接見て、知って、感じて欲しい。
そのような想いから今回のスケジュールに組み入れました。
震災当時、気仙沼の造船所で船検(修理?)を行っていた『第18共徳丸』は
津波に流され、その巨体で多くの工場や家屋等をなぎ倒し、
またその瓦礫と共に鹿折唐桑駅前まで辿り着きました。
造船所から距離にして1km以上、岸壁からは約700mも陸地側に流された事になります。
自治体や存続支持者からの残存要請、
解体費用や維持費用等の現実的な問題など様々な意向や思惑が絡み合う中、
船主さんは地域の方々への配慮を第一に解体を決定しました。
※近くのコンビニに掲示された新聞記事
梅雨空の中、
『第18共徳丸』はその大きな船体を幾つかの鉄骨に支えられ佇んでいます。
復興集合住宅の造成が始まり、周囲に集合住宅が建ち並ぶ頃には、
この遺構は記憶の中だけに残されていくのでしょう。
今回運転ボランティアをして下さったYさんから教えて頂いたのですが、
『第18共徳丸』の青と赤のツートンカラーは福島いわきの船体カラーだそうです。
船体カラーで港が分かる仕組みになっているなんて、私達も初めて知りました。
因みにここ気仙沼の船体カラーは“白”だそうです。
続きます。