南三陸ワカメ漁業支援ボランティアツアー③

3日目の朝。2日目は動くと暑さを感じるほどの気温でしたが、本日は曇り空で肌寒いです。午前中の短時間ではありますが、昨日との気温差で体調崩さないよう気を付けて本日もよろしくお願いいたします。

泊浜と寄木で昨日の作業の続きを行います。

○泊浜で浮き玉掃除。

 
浮き玉掃除ここまで終わりました!大変お疲れ様でした。

○寄木での作業。ピンセットを使いヒジキのごみ等を取り除いています。地道な作業です。

11時半を目途に作業を終え、なるべく早く出発出来るよう片づけをします。皆さん昨日・今日と作業お疲れ様でした! 現地解散の方、いつもお世話になっている漁師さんたちに見送って頂きツアーバスは現地を出発します。

参加者さんから可能であれば「千葉のり店」さんに寄りたいというリクエストを頂き、ドライバーさんと相談して南三陸さんさん商店街に少しだけ立ち寄ります。 片づけから出発がスムーズにいったので立ち寄れてよかったな・・・と思ったのもつかの間、なんと千葉のり店さんがお休みでした(涙) 2月のツアーでも立ち寄った際に、海苔を買えず残念そうにされていたリピーターさんたちのお顔も思い出しました…。さて、千葉のり店さんで買い物は出来ませんでしたが、登米市 道の駅 三滝堂に寄ってお昼ご飯を購入します。こちらはパンやお弁当の他にお土産や宮城のお菓子・新鮮なお野菜も購入できます。気に入ったお土産等が見つかるといいです。

買い物を済ませて東京へ出発します。ドライバーさん復路もよろしくお願い致します。実は、運転のご負担になるので少しでも休憩なさってください。と皆さんが言うまでヒジキの作業等お手伝いしてくださいました。いつも自然にお手伝いしてくださっているので参加者の皆さん、地元の漁師さんから「ドライバーさんお休みしてください」と声がかかります。でも作業を共にして下さるお気持ちは大変嬉しいです。

常磐道を東京へと南下し福島に入りました。向かって左の写真は福島 浪江インター少し手前、右は常磐双葉を過ぎ双葉町に入るころのモニタリングポスト(線量測定設備)です。ご存じの方も多くいらっしゃるかとは思いますが、自然界放射線量は、日本人平均で一人当たり年間2.1ミリシーベルト受けていると言われています。この値で健康被害が出るという事ではないそうですが、自然界・人工的いずれにしても受ける量が少しでも低い事に越したことはありません。1.8マイクロシーベルトは0.0018ミリシーベルトです。数字だけ見ると大きな値ではありませんが、仮に受け続けるとどうなるのかと不安になりますね。自分たちの国がこういう状況であることを日々意識薄れることなく生活していきたいと思います。

南相馬のSAで休憩をとります。子供たちに「健やかに育ってほしい」という願いをこめるように鯉のぼりが元気におよいでいます。都内近郊では、大きい鯉のぼりを見る機会もだんだん減っていて、このような風景をみると懐かしくなります^^

今回も帰りのバスにてツアーの感想をお聞きしました。リピーターさんたちの多くは、変わる事・変わらないこと・改めて確認出来たこと等それぞれの思いを、初参加者の皆さんは実際に目で見て体感することの嬉しさ等を語ってくださいました。

○まずはリピーターさん

・(6年ぶりに参加しましたが)高速道路の線量計で未だ終わっていないことを実感し、防災面では仕方ないことですが漁港にそびえたつ防波堤には大変驚いた。漁師さんたちのあたたかさは変わることなくブランクを感じずに作業をすることが出来ました。また時間を見つけてきます。

・地元の漁師さんたちは来る度に変わらず温かいし、良い変化としては漁師さんのお孫さんが生まれたと伺って新しい命の息吹を感じ、マイナスの部分では温暖化・海水温の上昇を肌で感じて、普段の生活ではなかなか意識できない部分であるのでまた参加して肌で感じたいです。

・復興とは元に戻ることではない。その難しさを改めて考えさせられる機会になった。考えさせられるきっかけとなった1つが、震災を経験した漁師さんに久しぶりにお会いしてお話した時の「(地理的なこと、被害の状況などをみて)能登はこれから東北と比較してもさらに大変だと思う」という言葉でした。他事でこちらのツアーには久しぶりに参加したのですが、継続してまた来ないと。と思います。「行きたいな」と「行きます」の間のハードルは意外とあるのですが、仲間を誘って来られたらな・・・と思います。

・仕事で日々世界の子どもたちの飢餓問題に携わってはいるのですが、国内の事に目を向けられていないかもしれないとちょっとした負い目のようなものもあり、前回ボランティアツアーに参加して、その後フェローズのツアーには中々参加出来ずにいました。実は先月、日立中央のSAでフェローズの代表をお見掛けして、これは参加するしかない!とすぐに申込しました。今回、人のやさしさに触れ・思いやりを感じてとてもいい時間を過ごせました。積極的に何かすること・自分にできることを考えていくことをこれからも続けたいです。 (先月の活動報告に記載した日立中央で偶然お会いした方が、参加してくださいました!)

・何度か南三陸のツアーに参加していますが、漁師さんは船の上の姿は普段と全く違うんだなと思った。陸の上では冗談を言って気さくにお話してくれるご年配の漁師さんでも、背筋の伸びも・心持ちも全然ちがう。何歳になっても「漁師」に誇りをもっていてすごいなと思います。 

 参加者さんの間でも「漁師さんたちかっこいい!」とお話されていたのが印象的でした。フェローズのスタッフからも「漁師さん、漁師の奥さんたちは本当に格好いいのよ」とよく話を聞きます。海だけではなく自然と対話して仕事をしている方々は、「日々生命と向き合う」そんな姿が本当に格好いいんですね。

○続いて初参加者さん

・日常に追われて、こういった活動に参加出来ずにきてしまったが、他の人の為に時間を使いたいと初めて参加しました。ツアー後「実際に来ることに意味がある・実際に目で見ることに意味がある」という言葉に”なるほど”と思った。何ができるのか考えること、忘れない事。また機会を見つけて参加出来たらと思います。

・このツアーを通してしか出会う事の出来きないであろう地元の方々や、一緒に過ごす参加者の皆さんと貴重な時間を共有したいと参加しました。参加前は実際の作業はあまり出来ないかも...自分に何が出来るんだろうと思っていましたが、自分に出来ることをやればいいんだ、それで少しでも役立てればいいんだと思えました。映像は手軽だけど、日常では体験できない、海の仕事道具の片づけ・(独特の)匂いも、その匂いを自分で嗅げた事、これがいい!と思えました。参加してよかったです。

・東日本大震災当時は気仙沼の山側にいたので、実際に海の被害を受けた方に状況を直接尋ねることをずっと躊躇っていました。今回ようやく漁業への影響・資金面のこと・心の内のお話を一部でも伺うことが出来てとても勉強になり貴重な時間でした。また、仕事では各自治体の情報をデーター化し、例えば事業が円滑に進むように支援・問題解決の提案等に関わっているのですが、今回ツアーに参加して意外にアナログで仕事をされているんだな、という違いに少し驚きもありました。

 当時同じ宮城県内にいらした方でも、別の立場の方にどうだったのかを聞くことは出来なかったと。2日目の活動報告に作業中(手を休めてでも)話を聞いてほしいと仰った漁師さんのことを書きましたが、14年経ってやっと話せるようになった事もある、話しを聞く機会がようやく持てた方が他にもたくさんいらっしゃるということかもしれません。(震災の事だけではなく初めて来てくださった方と色々お話をしたい、というのももちろんあると思います^^)

今回のツアーでは「ここで紡いだご縁を大事にしたい・人のやさしさを感じた」という声を伺うことが出来て、初めての方もツアーを通して自分自身で体験する心地よさを少しでも感じて頂けたんだな、と嬉しくおもいます。SNSも良いツールだけれど、SNSでは体感出来ない肌で感じるコミュニケーションを大事にしていきたいですね。色々とお気持ち・お考えをお聞かせ下さって感謝です。

さて、南三陸を早めに出発した甲斐もあり無事19:40ごろに東京駅到着です。外はなんと結構な雨です(笑)。ボランティアサポートさいたまのドライバーYさん、運転本当にお疲れ様です。雨の運転はより体力も気力も使うのではと思います。今回も安全にバスを運行して下さりありがとうございました。参加者の皆さんもお疲れのところ荷物を抱えて雨の中の帰宅になってしまいましたが、ご参加いただき本当にありがとうございました!

これからも皆さんとのご縁・思いを肥しとして、活動を続けていきたいと思います。

完。

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