南三陸漁業支援:ワカメ収穫ボランティアツアー③
3日目の朝、最終日もきれいな朝日です^^
フェローズウィルのツアーはお天気に恵まれることが多くありがたい限りです。
高倉荘さんでしっかりと和朝食を頂くので、作業前のカラダは喜んでいます。海藻のミネラル・魚のたんぱく質で体調ばっちりです。いつもありがとうございます。

3日間お世話になった高倉壮さんをあとにして、作業を行う寄木漁港に向けて出発します。
次回のツアーでもお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします!

3日目は全員で寄木漁港、作業小屋でお昼までお手伝いです。
今回のツアーでは作業の合間に温暖化による海への影響など、漁師さんから切実な現状をお聞きしました。海(自然)が目まぐるしく変わってしまい、どう対応していけば良いのかこれからも試行錯誤が続きます。そんな状況でも温かく受け入れて下さりいつもありがとうございます。少しでもお力になれればと思いますが、何ができるかこれから考え続けなければと思います。(ごみ問題や身近なことで、できることからコツコツも大切なことですね。)

現地 での作業を終えて漁師さんたちにお別れのご挨拶をして出発します。3月・4月もおじゃまします。どうぞよろしくお願いいたします。
さんさん商店街(旧志津川駅)で、1名の方とお別れです。またご参加いただけると大変うれしいです。
バスは登米市にある「道の駅 三滝堂」に立ち寄り、お昼ごはんを購入し帰路につきます。こちらの道の駅は安くておいしいお野菜をはじめ、地の物が販売されているので皆さん思い思いに購入されていました。昨日のさんさん商店街では少し残念でしたが、こちらでお買い物が出来てよかったです。
休憩をはさみながら東京に向けて出発します。ドライバーさん、長時間の運転ですが帰りもよろしくお願いいたします。
余談ですがボランティアサポートさいたまドライバーのYさんもツアーの作業に参加して下さっています。ベテラン参加者さんやフェローズのベテランスタッフと同様慣れた手つきで漁港で作業をされているので、「あれ?地元の漁師さんかと思いました!」と周りから言われるほどでした。それだけ長い期間フェローズのツアーにご協力下さっているんだなと感じるエピソードでした。
帰りのバスでは毎回皆さんにツアーの感想を伺います。今回も皆さんの感じたことや久しぶりに南三陸を訪れた印象、初めてのワカメ、メカブ作業の感想、漁師さんたちとのコミュニケーションやうれしかったことなどをお話して下さいました。今回皆さんから長い時間色々なお話を伺ったのでご紹介したいと思います。
・ワカメの作業初の方 :作業小屋で漁師さんとの会話で考えさせられたことがありました。皆さん辛抱強いと思うので辛い時は辛いですと発信されるのも良いのではと口にしてしまったのですが、そちらの漁師さんは辛いと言ってしまうと言霊ではないけれど、それが本当になってしまう気がするから自分は楽天家なんだと。楽観的でありたいということなのかな、と今自分の中で色々と考えています。また、ワカメ作業のお手伝いをしているときに漁師さんたちのワカメ選別作業を拝見しましたが、大変丁寧な作業をされていて、この大変な作業と価格は見合っていないと思います。もっと高くてもいいのにな・・・と。
・初参加者さん:仕事で給食に携わっているのですが、ワカメは鉄分・ミネラルを摂取するのにとてもいい食材です。10年前までは三陸産のワカメが給食の食材として入ってきていたのですが、コロナのすこし前から三陸産のワカメが入らないと業者さんから言われてしまって、いまは別の産地のワカメが入っています。その商品の成分表をみると塩分濃度が50%もっと多いものは60%。ワカメそのものより塩分が多いなという印象があり、あけて商品を見ると虫食いだったり傷んだものも意外と入っているのですが、今回南三陸でワカメ作業のお手伝いをした時に、大変丁寧に選別作業をされていて、良い商品を届けるんだという皆さんの誇りもワカメへの思いも感じたし、作業の大変さと比較すると値段が見合っていないと思った。でも消費者に良いものを買い求めやすく提供して下さるという気持ちがとてもありがたいです。
・5年ぶりに参加下さったベテラン参加者さん:5年ぶりに南三陸に訪問したら周り、湾がコンクリートに囲まれて要塞のようでさみしい感じもしました。ワカメに関しては昨年漁師さんに連絡をとったところ、ワカメに害がでて生育状況が良くないと聞いていたし、実際に今回南三陸を訪れると、ワカメの浜茹でも少なかったのでそういうことなんだなと痛感しました。そんな状況にも関わらず購入しやすい価格で提供してくださって、購入したワカメを大切にたべようと改めて思っているところです。
・2回目参加してくださった高校生の方:前回はあまり漁師さんとお話しする機会がなかったので、今回は話ができるかなと参加しました。色々と貴重な話を聞くことが出来てとてもよかったです。漁師さんとしての話はもちろん、人生の先輩として今後役立つような話や感動するような話も沢山ありました。加工済みのめかぶしか見たことがなかったので、細い何かを切ったものかと思っていたのですが、ひだ状になっているんだと初めて知りましたし、ワカメも塩蔵して水で戻したものしか見ていないので、実際に海から水揚げされたひらひらとしたワカメをみて驚きました。漁師さんたちは年中休みが無く、何かしらの作業がずっとある重労働で大変な職業だと感じました。皆さんとても気さくで楽しかったです。ワカメの時期、別の時期でも参加したいです。
・ワカメ作業は3年ぶり、めかぶはコロナ依頼のベテラン参加者さん:メカブそぎの作業は本当にストレス解消・楽しい!ですが、以前は山のようなめかぶの量を皆で囲んでくずして作業するほどでした。そんなこともあり、次回も都合をつけて来たいなと思っています。寒い時期に自分(リタイア世代の参加者さん)が行っても迷惑かなと思い今までは3月、4月に参加していましたが、こういう厳しい時期だからこそ寒いですが防寒対策をして、こうして集まって少しでもお役に立てるのもとてもいいし、自分にとっても勉強になるし大切なことだと思いました。寒い時にあと何年来られるかはわからないですが、細く長く来れたらいいです。それもこうして行きも帰りも長時間運転してくださっているドライバーさんのおかげもあって、いつも安全運転でありがとうございます。(フェローズのスタッフにもありがとう、というお言葉も頂戴しました。)
・ベテラン参加者さん:どんな方とお会いできるかなと思って参加しました。懐かしい方にも会えたし、はじめての方とも交流出来てとても良い3日間でした。震災の年2011年はがれき処理等のボランティアで色々なところを訪問していたのですが、(同年の)10月にがれき処理で気仙沼大島を訪れていたちょうどその時に孫がうまれたと電話が掛かってきて、今中学1年生になりました。今回、地元の方とお会いできて、小さいお子さんがいらっしゃったり新しい命が誕生するお話も聞いたり、当時のことを思い出しました。ツアーの参加者さんとも地元の漁師さん方とお会いできることも楽しみでした。お久しぶりです、お元気ですかとお声がけするくらいで大したお手伝いはできないのですが、お会いできてよかったですし、元気をもらって帰ることが出来ました。震災では皆さん大変な思いでここまで来られたけれども、行きも帰りも福島のところでは変わらず帰宅困難区域があり、フェンスで規制された区域がまだある厳しい状況で、原発が一度事故を起こすととんでもないことになると示しています。大事な日常を奪われてしまった状況で、いままた原発回帰の方向に進んでいるようですが、考えさせられます。
・ベテラン参加者さん:何度かワカメのシーズンにきていますが、今回は非常にさみしいという印象です。本来ワカメ漁にはもってこいの天候、環境だったのですが、(伺った寄木漁港では)2日間で計4軒の漁師さんしか漁に出ていませんでした。今年のワカメの状態が非常によくない、原因としては海水温の上昇と時化(しけ)が少なかったのでワカメのこどもが成長する時に必要な栄養源が来なかったことなのですが、今回刈っためかぶは小さい状態なので、漁師さんとしてはもう少し育ててから刈らないと、わかめの状態が悪いので、めかぶを刈ったら葉の部分(ワカメ)は海に捨てることになってしまうんですね、でも本当はそうしたくないから(育つのを待ってから刈る)ということなんですが、寒波も来てワカメ(海)にとっていい方向になればいいなと思い、その状況もまた見たいので次回も参加しようかなと思っています。それと今、子供たちとお米や野菜を作ることをしているのですが、米粒の大切さなどを子供たちが結構認識してくれています。そういう気持ちを持ち続けていけるよう大人たちが食の大切さ・食の廃棄問題などをなくしていけるように日頃注意してもらえると大変よいかと思います。
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それぞれの思いをたくさん語って頂きました。お疲れのところ本当にありがとうございました。
被災地への思いもですが、給食に携わっている方、食について子供達と日々考えている方、福島から学ぶ原発事故についてなど、私たちが日々向き合うべきテーマがふんだんで、大変良い時間でした。
常磐道で東京方面にむかっている途中で14~16キロ渋滞が出ている付近があると、情報が出ていました。渋滞の影響を受けないように今回もドライバーYさんが調整してくださったおかげで、無事に東京駅到着です。連休最終日でしたが予定より30分近くも早く到着しました。今回のツアーも長距離・長時間の運転ありがとうございました・本当にお疲れ様でした。そしてご参加下さった皆様、ありがとうございました!

15年目の活動を迎えて、これからも皆さんと共に学んだり、辛い思いをしている方々に少しでも心をよせて、楽しく安全に活動していけたらと思います。
お時間、ご都合が許す方は、ぜひボランティアツアーにご参加ください!
完。