第62回南三陸漁業支援ボランティアツアー ①

朝焼けの歌津崎

第62回フェローズウィルボランティアツアー その1

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(写真は参加者M・H撮影のものです)

2011年12月から続けているボランティアツアー、4月1日に被災後の南三陸町に入り私の何かが変わったのでしょう、五年半以上も毎月欠かすことなくツアーを続けられるのはその時の「何か」のせいだと思います。今は南三陸へのボランティアツアーを一番長く続けている団体となっています。

そしてこのブログも61回毎月欠かさず掲載しています、アーカイブを遡ると様々な思いや出来事が蘇ります。初めての参加者さんからは「このツアーはコンテンツが沢山詰まっていて凄い」、他の団体の方々からは「増々活動の領域を広げる団体はほかにない」、地域の方々からは「一番信頼できる、真摯な活動をしている団体ですね、そして皆情熱がある」と評価して頂ける存在となっています。偏に参加者さんの想いとスタッフの方々の情熱に支えられての結果だとつくづく感謝しています。ややもすると「自分の楽しみ」に専念したり、旅行気分になりがちな昨今のボランティアツアーですが、私たちはボランティアの本質「あなたに寄り添います」を見失うことはありません。なあなあになったり、現地に甘えたり、仲間内のサークル活動になったりすることはないのです。それは2011年4月1日の南三陸の光景や空気を感じた時からなにも変わっていないのです、あの時見た、感じた事を素直に参加者さんにお伝えする、それを愚直に続けているだけなのです。 復興五輪という大義のもと、登米市にオリンピックのボート会場を誘致するという報道がTVから流れる、それを観た大勢の人達に「ああ、被災地はまだ復興していないんだな」と想って頂ければと願います。

さて、第62回目のツアーが始ります、実は催行10日前迄は申込者3名だったのです、車を小さくしようか?などと考えることもありましたが、最終的にはスタッフ入れ13名での催行となりました。 img_8105いつものように東京駅を出発、常磐道を北上します。                                    運転手はKさん、真面目で、社交的で、謙虚な方です。                                                 駐車場の目の前に以前大きなビルがありましたが今は取り壊され時間貸し駐車場になっています、、以前、どんなビルがあったのか思い出せません、「物」は壊されると「記憶」から消えるのです、被災地も同様です。 img_1237常磐道広野で降りて見る光景は「記憶」から消してはならないものです。(参加者さん撮影)img_8191

img_1238うず高く積まれた、除染度入りのフレコンバッグ、未だ10万人以上の方々がこの地に戻れぬ現実img_1242広大な敷地に高く積み上げられたフレコンバッグと遮蔽する高い塀img_1244富岡の町と駅跡周辺は変わり果て、記憶を辿ることさえできません。img_8193%ef%bc%91img_8192%ef%bc%91%ef%bc%92img_1245除染計画の元、地域の除染作業は毎日続けられています。「計画と予算消化」そこに生きる人達は置いてけぼりにされています。 南相馬小高地区、楢葉等々避難解除された地区、でもね誰も言わないけど戻って来た人たちは町民の20%にも満たないんですよ。      あなたはこのような光景が繰り返される町に、そして低レベルの放射線がいつまでも存在する町に、戻れますか?              私達はこの現実を多くの人に知って頂きたいのです、他人事にはしてほしくないのです。

昼食をとり、バスは石巻市大川小学校に向かいます、、焼香と献花は毎回行います。知るということはとても大事な事、その人の生き方や考え方さえ変えるものです。                                           「皆と同じことをする安心感に浸らないで、違うことを勇気をもって行って欲しい」とノーベル賞受賞者の方が仰っていましたし「日本人は皆同じ事して、同じ物を着て、同じ流行を追いかける民族だから、扇動することで物を売るのが一番簡単な国だ」と海外のファッション関係者も言ってました。 img_8196%ef%bc%91大川小学校の体育館跡に震災後六回目のコスモスが咲いていました。

新北上大橋を渡り、防潮堤工事の進む沿岸部を走り、南三陸町伊里前に到着。商店街でバスを停め、歌津大橋跡と高台にある慰霊の塔から被災した町を望みます。

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img_8133毎回、私達のツアーでは訪れるこの地の「3.11その日」に撮影されたDVDを観て頂いています。

さて、今晩の夕食img_8211そしてホタテのすまし汁です。img_8208スタッフは南三陸のベース基地、歌津ロッジに移動、自炊にて夕食をとり明日の活動に備えます。048(写真は今年2月のものです)フェローズウィル参加者がツアー以外の時も活動したい時使える施設です。img_8143寄木漁港に五年半ぶりに灯りが灯りました。(三日前だそうです)img_8144星と満月が綺麗な夜でした。

続く

 

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