最後はIさんです。

ご自身のfacebookに投稿したこの記事は

Iさんが在籍している大学のブログに取り上げられたそうです。

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(M・Iさん 女性)

稲垣①

 

 

 

 

 

 

 

 

稲垣②

 

 

 

 

 

東日本大震災から満2年を迎えた、3月11日、

私はバスを乗り継ぎ、18時間かけて、被災地宮城県南三陸の地に、

NPOバタフライ・エフェクトのボランティアスタッフとして立っていました。

 

私が訪れた南三陸は、元々豊かな自然恵まれに、

特に漁業や海産物加工が盛んで、

多くの商店街や昔ながらの家が立ち並ぶ街でした。

それが、震災であっという間に更地になってしまったのですね。

そして今、やっとワカメを収穫できるまでに至ったのです。 

稲垣③        

 

 

 

 

 

しかし、今のこの期間以外は全くお仕事がないとのことでした。

 

今だに進まぬ復興、

忘れ去られるのではないかという不安に苛まれながらも、

現地の方々は、日々の生活を必死に、

笑顔を絶やさず生き抜いてらっしゃいます。

 

東北の方々は本当に優しくて良い人ばかりで、

本当にこれでボランティアになるのかな?

と思うほど、楽しい時間を共に過ごしました。

冗談を言いあって笑いながらワカメの芯ぬきをしたり、メカブを湯がいたり…

「 おらの孫の嫁さなってくんねべかー?!」

「 おしょす〜笑(恥ずかしい~)」

とか言い合ってきました。

現に、お子さんは超美男子、国立大学生!!

「 あれけー(あれ、たべなさいよ)」

「これくー(これ、食いなさいよ)」と、お菓子の山!

「メカブくーたら、頭もお肌もお通じも良くなるだっちゃ!」

「メカブすげー」…とボランティアのみんなは大絶賛!

本当に素朴で優しくて暖かい人たちでした!

なんでこんな良い人たちがこんな目に…とも思いましたが…

本当に南三陸に嫁に行っても良いと思えるぐらい素敵な方達でした\(^o^)/

稲垣④

 

 

 

 

 

 

 

今まで、震災については、

ニュースでの報道や、新聞を見聞きしたりするだけで、

「へぇ、そうなんだぁ、大変なんやなぁ…」と思っているだけでした。

また、震災のボランティアはしていたのですが、

実際現地でボランティアするということは今までありませんでした。

ところが、今回、現地を目の当たりした途端、

あの報道はなんだったんだ?

被災された方の気持ちをちゃんと伝えているのか?

どんなにきつい生活を強いられている方々がいると思っているんだ?

と今までの自分の意識が一変しました。

実際、見て感じ、触れないと分からない事が

いかにたくさんあるのかということを実感しました。

ニュースの話ははっきり言って、

「どこまで伝えきれているんだろう、一過性の報道しかしていないじゃないか」

と思うことがあります。

たとえば、水洗トイレがまだまだ復旧していなかったり、

生活用品を買出しに行くだけで2時間もかかってしまう地域があったりします。

このように、自分が当たり前だと思っていることが当たり前ではない環境で

被災地の人々は大変な生活を強いられているのです。

このような状況を、普通に生活している自分に返したとき、

自分は何と不自由なく生きているのだろうと感じました。

このことから、被災して困っている人達のことを他人事と思わず、

また、こうして自分たちが生活できていることに

感謝しながら生活することが大切であるということを実感しました。

また、現地に行ってボランティアをすることが全てではなく、

こうして現状を伝えること、話をすることによって

身近な人が理解を示し、

意識をもってもらうこともボランティアの一つだと思います。

 

さて、

約130万人という多くのボランティアがこの地を訪れ、

その人たちの260万の両手両足により、

やっと瓦礫の撤去作業が終わろうとしています。

稲垣⑤

 

 

 

 

 

 

稲垣⑥

 

 

 

 

 

 

稲垣⑦

 

 

 

 

 

 

しかしながら、

まだ全体としては、掃除が済んだだけの状態なのです。

東北の方々のこれからの生活を築いていくために

地域産業の復活、

住宅の手配など、

これからの復興への手助けが大切な次へのステップになるのです。

これで終わってはいけないのです。

稲垣⑧ 

 

 

 

 

 

ボランティアも次のステップや作業に移行しつつある今、

今一度みなさんの力が必要であると感じました。

なので、またみなさんの力を貸して頂きたい、

何が出来るのか考えて行動して頂きたいと思うのです。

 

国も義援金や支援物資などを

できうる限り有効活用できるような対応をしてほしいところですが、

うまくいかないところも多々あるときき、

行政に任せきりにするのも、私はとても怖いことであると感じます。

 

私は、今回ボランティアで出会ったメンバーや

現地の方々との繋がりを大切にしていきたいと考えていますし、

一緒に参加したメンバーには、

今一度、ボランティアの意義、精神を考えていただきたい、

忘れて欲しくないと強く思いました。

 

真後ろまで津波がやってきて、

なんとか逃げ切り生き残ったけど、

手を握っていたはずの祖母を亡くしたお母さん、

船も家も奥さんも亡くしたお父さん、

そんな辛い思いをした被災地のみなさんは、

辛い思いの中でもみんな前を向いて生きてらっしゃいました。

そんな方々に対して、これを読んでくださったみなさんも

何が出来るか今一度一緒に考えていただけたら…と思います。 

稲垣⑨ 

 

 

 

 

 

 

現地に訪れたからこそ、得たことが多かったボランティアでした!

東北が大好きになりました!!!

絶対また行きたい!!!

南三陸のお父さんやお母さんにまた会いたいです。

 

バタフライ・エフェクトのリーダーの方の印象的だった、

淡路大震災(東日本大震災の誤りです)の時、

たくさんのひまわりが瓦礫の間から生えてきて、太陽に向かって咲いていた」

というお話同様に、

被災地のみなさんも支え合って力強く生きていらっしゃいました。

東北のみなさんもこのように

みんなで力を合わせて強く生きていってほしいと思います。

 

↓元の街並み(こちらは志津川地区です)

稲垣⑩

 

 

 

 

 

 

↓震災後(こちらは戸倉地区です)

稲垣⑪

 

 

 

 

 

 

↓有名な歌津大橋

稲垣⑫

 

 

 

 

 

 

稲垣⑬

 

 

 

 

 

 

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参加者の皆様、

感想を聞かせて頂き、有難うございました。