第16回ボランティア・ツアーでは

節目の日を迎えた事もあり、

特別?に参加者さんから頂いた感想を一部掲載する事にしました。

※氏名などは特定される恐れのある場合はこちらで修正しています。

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(H・Kさん 女性)
 
2013.3.9-11
宮城県の南三陸町に、ボランティアツアーで行ってきました。
行って感じたことを伝えることも、支援になる、と聞いたので、
下手くそで拙い文章ですが、感じたことをここに書きたいと思います。
 
私は震災当時は留学中で、
日本で皆が帰宅難民になったり停電で大変な思いをしている時に、
自分だけ安全な場所にいるのが申し訳なくて、罪悪感でいっぱいでした。
 
大きく長い揺れを感じることもなかったし、震災の経験がない分、
被災地に行くことでその穴を埋めたい、という気持ちもあったと思います。
 
皆さんご存知の通り、南三陸町は震災で津波の被害を受けた街です。
元々お店や民家が沢山建っていたところが、
今は何もなくなっている状況を目の当たりにました。
でも正直、震災前の様子を知らない私にとってはあまり実感がわかず、
想像することしかできず、歯痒い気持ちになりました。
 
歌津大橋という、震災で壊れてしまった橋を見に行った後、
そこで撮影された津波の映像を見ました。
もし自分がそこにいたら、
もし自分の家族がそこに流されていたら・・・と思うと、涙が出てきました。
 
ワカメの養殖をされている方の作業場にお邪魔して、
獲れたワカメの芯抜きをしたり、
一本一本を揃える作業のお手伝いをしました。
お手伝いした時間は、たぶん7時間ほど。
やり方も慣れていないし、
役に立てたなんて言えるほどのことはできていないけど、
それでも、足を運んで、お手伝いに行くことに意味がある、と聞きました。
 
震災から2年が経ち、
被災地の方は、忘れられてしまうことが恐いと感じているそうです。
何か実際に役に立つことができなくても、
その地を訪れ、会いに行くことだけでも、支援になるのだと感じました。 
 
また、ワカメの作業場の近くの港で、
たまたま、新しい船の進水式があり、それにお邪魔しました。
震災で船を失った漁師さんは沢山いるそうです。
私が見た新造船は、この港で震災後2隻目に手に入った船だそうです。
街中の人が沢山集まって、お祝い行事をしました。
 
そこに来ていたある漁師さんとお話しました。
その人も自分の船を失ってしまって、新しい船を注文しているのだけど、
手に入るまで、かなり時間がかかるそう。
新造船をみて「羨ましくて、たまらないねぇ」と言っていました。 
この漁師さんに伺ったお話しによると、
その港の人たちはみんなで助け合いながら頑張っているそうです。
東北の言葉で、あまりよく理解できなかったけど、
取り分が違っても、皆、文句を言わずに、協力し合って頑張っている、
とお話してくれたのが印象的でした。 
 
11日は、防災対策庁舎を見学し、
神社で2:46を迎え、黙とうをしました。
黙祷後、バスで移動した時、川の中を覗き込んでいる人達を見ました。
ご家族がこの川に流されてしまったのかもしれません。
言葉にできないような切ない気持ちになりました。
 
NPO法人のバタフライエフェクトという
団体のボランティアツアーで行きましたが、かなりおすすめです。
普段は金曜~日曜の三日間のツアーを毎月行っているそうです。
宿に泊まれて食事もしっかりとれ、
楽しみながら、無理なくボランティアできるところがとてもよかったです。
大学生から社会人、退職された方まで、
色んな年代、出身、職業、経験を持つ人と関われたことも、とても面白かったです。 
 
4月から社会人になったら、こうやって訪れる時間をとるのも難しくなるかもしれないけれど、
自分にできることをみつけてやっていきたいです。
まずは被災された方たちのことを忘れないこと。
少しでも傷ついた方の心が楽になるようにお祈りすること。
関心を持ち続けること。 
それから、ボランティアでなくても、
旅行することでも支援になるので、旅行で行くのもいいなと思いました。
ワカメ、たこ、牡蠣、美味しいものが、たくさーんあります! 
 
復興は、ゆっくりだけど、少しずつ進んでいて、
これからも長い時間がかかりそうです。
4月からは自分のことでいっぱいいっぱいになると思うけど、
少しでも、何かできたらいいなと思います。
 
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続きます。