第9回ボランティアツアー 南三陸クリスマスイベント続編 2
第9回ボランティアツアー ④
今年、最後のボランティアツアー三日間は良い天気に恵まれ、最終日も清々しい朝を迎えることが出来ました。イベント会場の後片付けが前日に終了し、今日は参加者さん達の意向もあり、震災遺構の見学をすることとしました。気仙沼岩井崎にある向洋高校跡へ皆さんをお連れします。気仙沼波路上(はじかみ)にある地福寺、震災の二年前に本堂を改築したばかりのこの寺に岩井崎の方々は一次避難しましたが、津波の大きさが想像以上であったため、さらに上の国道45号線先まで避難しました。津波で流された釣鐘が修復され、慰霊塔に吊るされています。神戸からいらした参加者Sさんに鐘をついて頂き全員で手を合わせ慰霊の祈りをさせて頂きました。向った向洋高校は校舎全体が「立ち入り禁止」となっており、バラ線で張り巡らされていました。震災遺構として学識者会議で指定されたもので、いつかまた皆様の目に映る「もの言わぬ語り部」として保存され続けるのではないでしょうか。スタッフのIさんの案内で岩井崎突端にある、漁師さん達の慰霊塔、そして龍の松へと向かいました。目の前に大海原が広がり、防波堤に波が押し寄せます。震災で残された「龍の松」は龍が天に上る姿に似ていることから、岩井崎復興のシンボルになっています。寒く、風の強い岩井崎ではありましたが、大海原を目の前に参加者さんたちも何か想うものがあったようです。地元出身「第9代横綱・秀ノ山雷五郎像」の前で皆でポーズ・・笑この後、気仙沼「リアス・アーク美術館」に立ち寄る予定で移動するも「休館日」、港周りで「男山本店」跡を車窓から見学し気仙沼復興マーケットに立ち寄りお買いもの・・・。第十八共徳丸が撤去され、嵩上げ工事が進む中、港よりの場所に移動してきた商店街、これが最後の復興商店街で嵩上げ工事が終了した後は各々が別々の場所で再建開業をされるそうです・・・。国道45号線を南下し南三陸町へ戻り、いつものようにさんさん商店街にて昼食&お買いもの、神戸からこられたSさんはこれから26日迄延泊の為、歌津にてお別れとなりました。防災対策庁舎・・この一か月で「震災遺構」としての保存が決定されました、「未来への財産」「防災の象徴」として学識者会議で満場一致の採択後、県の保存決定がおりたそうです。この三年四か月・・毎月この防災対策庁舎を訪れています、来るたびに手を合わせ心の中で「お幸せに」と呟いてきました、これからも追悼の場所として多くの方々がこの場所を訪れ、心の中で祈り・呟くのでしょう。戸倉中学校跡、学校の時計は14:46で止まったまま・・震災後廃校になったこの学校を地域の為に活用しようという動きが出てきています、、時計の針が前に進むことを祈ります。
追加写真ツアー最終日の朝、「今日は冬至だよ」と高倉荘のお母さんが小豆粥をよそってくれました、こんな温かさもこの地ならではの人情ですね。高倉荘を出発する際、お父さんと一緒に集合写真・・明日は鮑の開口日だそうです。
2014年最後のボランティアツアー、今年は団体名をフェローズ・ウィルと変更し多くの仲間達が集まりこれまでにない幅のある活動をすることが出来ました。
漁業支援は勿論のこと 仮設住宅支援:健康よろず相談会 音楽キャラバン 起業支援:南三陸あったらもん再生委員会 地域再生支援:伊里前福興商店街夏祭り 福祉まつり 上山八幡宮宵宮祭 南三陸ポータルセンターでのクリスマス。 東京で開催した 谷中でのあったらもん倶楽部in東京、芝浦での写真展close to 3.11 漁師カレンダーの作成 多くの法人様との協働物産展の開催等の活動が出来ました。これらは多くのスタッフ・賛同者・そして参加者のお蔭だと心から感謝しています。
2015年も「close to you」の想いを繋ぎながら皆様と共に支援の輪を広げていきたいと思います。
2014年ボランティアツアーブログ 完