第20回ボランティア・ツアー⑤
最終日。
東北地方は未だ梅雨が明けておらず、不安定な天候が続きます。
昨日は暑いくらいの作業日和だったのに、
昨夜から一転、降り出した雨が今朝もしとしと降り続いています。
参加者さんは作業意欲満々なのですが、
何よりの優先事項は皆さんの安全や体調ですので、
仮設チーム以外は本日の作業を中止とし、
石巻北上川沿いにある大川小学校の視察へ変更しました。
あまりにも大きな悲劇のあった大川小学校。
「もし、あの時ああすれば・・・」
「もし、こうししていたら・・・」
残されたご遺族の想いは今もあの日に留まり、葛藤を繰り返しています。
7月18日に大川小学校事故検証委員会が
HP上で『大川小学校事故検証中間とりまとめ』を発表しました。
全ての検証が終了するまでには、まだかなりの時間を要するかと思いますが、
犠牲となった子供達や先生方、そしてご遺族の為にも、
二度とこういった悲劇が繰り返されない様にしっかりと検証して欲しいと願います。
大川小学校から一旦宿泊施設に戻り、
着替えと昼食を済ませた後、防災庁舎へと向かいます。
到着した防災庁舎の前は海水と雨水で一面水浸しです。
昨夜からの雨と地盤沈下によるものでしょう。
雨が降っても排水されず、大潮になれば水が上がってくる。
震災から2年4ヶ月。
今なお、この現状に変化はありません。
移動した焼香台で焼香と黙祷を捧げます。
防災庁舎からさんさん商店街に移動する前に
運転手のYさんが高台にある志津川中学校へ案内してくれました。
志津川地区を一望出来るこの場所は、
あの日、八幡川に沿って津波が押し寄せてくる映像が撮影された場所です。
http://www.youtube.com/watch?v=UVl6T0SitoU
ここにも多くの思い出や夢が詰まっていた筈です。
全てを流され、瓦礫だらけの風景から、多くの人の手によって更地となり、
今その更地に沢山の夏草が生い茂っています。
この夏草に生気を感じるのが不思議な気がします。
梅雨の時期、降りしきる雨の為に
作業時間が制約された今回のツアーですが、
気仙沼の第18共徳丸、
石巻の大川小学校への訪問は意味深いものであったと思います。
最後の支援として、参加者の皆様にお願いです。
現地で見聞きした事、感じた事を周りの方へ伝えて頂きたいのです。
そしていつかまた機会があった際には、是非現地へいらして下さい。
(その際には是非当団体のツアーで宜しくお願いします!!笑)
現地で皆様と再びお会いできます事をスタッフ一同心よりお待ちしております。
有難うございました。
完