NPO法人フェローズの支援活動が10年目を迎えた、今年、2020年、他国で発生した新型コロナ感染は瞬く間に世界を席巻し、人々の命や暮らしを脅かす存在となりました。

世界中、日本国内で発生する自然の猛威、ある人は想いを寄せ、ある人は無関心であったものが、すべての人にとって「他人事ではない事態」となって襲い掛かってきました。

この一年を振り返ると、コロナウィルスという自然界の声が聞こえてきます、20世紀は破壊の世紀、自然を破壊し命を犠牲にし、経済と侵略に世界中が明け暮れた。「おいおい、もうそろそろいい加減にしたら」。

このコロナ禍で色々なことが変わり、変わらぬ大事なものが見えてきたり、見たくなかった人の本質が現れたり、そして多くの人が平凡な毎日がいかに大事であるのかを、思い知らされたのではないでしょうか。

東日本大震災のときに私たちが感じた、平凡な毎日の大切さや、思いやり、それを世界中の人達が感じた年ではなかったでしょうか。

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あの時もそうでしたが、政治と行政、市民と暮らし、安全と危険、の判断が地に足をつけたものではないことが鮮明で、マスコミは相変わらず視聴率だけを求め、綺麗ごとをならべ、本当の声を押しつぶしているか、感染の危険を問いながら、桜、紅葉の見ごろ、観光地の今、をなんのためらいもなく報道する。

コロナは人が拡散し感染させることを知りながら、無策の政治、流される一部の庶民、あの時、被災地の現実を明るい報道でぼやかし、放射能被ばくの危険性、除染や廃炉作業を「アンダーコントロール」されていると世界にアピールした、あの国となんら変わっていない現実を思い知らされた一年、一方で必死に自分の命を懸けて他者の命を守ろうとしている多くの方々、感染の危険性が高いエッセンシャルワーカーの方々、がいて社会が守られていることも知りえた、あの時の自衛隊、消防関係、警察の方々がそうであったように。

多くの人が、なぜ他人の痛みを感じ、自制したり寄り添うことが出来ないのだろうか、自制は出来るし、寄り添うことだってできるはず、そうすれば多くのことが変わり、より良い方向に迎えるはず、と小さいながらもそれを実践した年でもありました。

2019年の台風豪雨被災地、宮城県丸森町での2月の支援活動を最後に現地での活動を中断し、それ以降は、南三陸の海産物販売支援を中心に、熊本豪雨被災地、人吉市への物資支援、(コロナ抗体検査キット250個含)、現地と現地への想いを寄せる方々をつないだオンラインイベント、この一年寂しい思いをしたであろう、南三陸の子供たちへのクリスマスプレゼントを贈る活動、等、同じ空の下、想いの交換を行うことに徹した活動となりました。IMG_5083

そんな一年でしたが、気づき、知ったのは想いを持ち続ければ、いつまでも想いや労りを互いに共有できるんだなということと、現地を離れても繋がり続けることが出来るんだなということでした。

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被災地の支援活動を始めたとき、「10年は続けないと、本物の活動にはならないな」と決心し、2021年3月末で活動10年を迎えます、ようやく私は支援活動をしていますと言えるのかなと、そして多くのことを学び、得れない人としての喜びを知ることが出来ました。

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コロナ感染者数が日報のようにマスコミから流れてきます、大晦日、今日の東京の感染者数は1300人を超えたそうです、批判や非難は誰でもできます、それ以上にやらなければならないことは、流されず、人としてやらねばならぬことを、思いやりをもって実践することだけだと思います。

世界中が大きな自然の驚異にさらされているのは、奢りへの報いではないでしょうか。

このような形で、年末のブログ掲載となるのは複雑な気持ちです、コロナ後、世界は分断なく、人同士が労り合え、自然と調和して生きていけるように変わって欲しいと思います。

それでは、皆様にとって来年は良き年となることを祈ります。

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今年も被災地への想いを絶やさず、ご支援くださった方々に心より感謝いたします。         完