NPO法人フェローズウィル :  これからも、南三陸つなぎ隊

南三陸地域体験ボランティアツアー                                                      また来たよ〜 まってたよ!

上記は、これからの新しい活動の指針です。

2011年4月1日、発災後初めて訪れた南三陸町は、瓦礫と静寂と、僅かな命を感じる場所でした、瓦礫の下にある命が、魂が、助けをもとめ、私になにかを訴えかけてきました。それから毎週のように街を訪れるようになりましたが、毎回帰路で都内に入る直前、酷い耳鳴りに悩まされました。

炊き出し、食料配布、泥だし、瓦礫撤去、、、ふさぎ込むことも多々あり、一人のチカラではなにも出来ない無力感に苛まれ、多くの人達のチカラをお借りできるように、団体の設立を目指し、同年12月に認可設立することが出来ました。

初めてのボランティアツアーは参加者3名、他に日本テレビクルーも同行し、総勢で10名程だったと思います、12月の寒い日、歌津寄木の漁港で津波で失ったなにかを取り戻そうと漁師さんが再開したワカメの種付けを手伝ったのが初めての団体活動です。

社共さんとの関り、多くの企業有志との関り、活動に参加するボランティアさん達との関り、ボランティア活動有志の人達との出会いや別れ、地域の方々との関り、街の復旧、人間関係の変化、社会の変化、政治と復興、原発、マスコミの情報と現実の違い等、多くの現場で見聞きし経験したことは私達に、真実とは何かを、人は変わること、そして変わらぬものは何かを伝え、教えてくれました。

100回を超える、ボランティアツアー、何十回もの企業有志達へのサポート、現地物産の販売支援活動も数知れません、他団体の、詐欺行為が話題になったり、ボランティアというものをビジネスにするものが現れたりとNPO自体が不審団体と思われることもありました。

ボランティア活動はこうあるべきと論じる方も多くいるなか、私たちは緩く、永く、楽しく、想い続けることが必要と考え、そして現地からの「線香花火でもいいから、灯を消さないでほしい」という声に耳を傾け、活動してきました。

10年間色んなことがありました、気が付けば多くの仲間に支えられ、現地の方々から励まされ、辿った道のりに間違いはなかったと思えるようになりました。

言葉だけではなく、自己犠牲を伴う活動を自己満足にならないように継続していくことは「自分のことより人の事」を大事に、「うけた恩は石に刻め、与えた情けは水に流せ」というものを心から理解しないとできないものです。

真実は光の当たらない影に存在(見えるものではなく、見えないなにかに真実はある)するものだと思いますし、「一隅を照らす」ということは地味なことですが、続けることによって、光に虫たちがあつまるように、善意も集まってくるものです。

話は長くなりましたが、11年と3ヶ月を迎えた今、私達は新たな想いをもって、南三陸町を応援することと致しました。復旧~復興を経て(完全復興はできていませんが)新たな街づくりを始めた南三陸町にこれから必要なのは「関係人口を増やす事」とそして私達はその架け橋「繋ぎ」として存在し活動を継続していかなければならないとの思いを強くしています。

支援の仕方や方法もコロナ禍の経験をもって変わるものもあるでしょう、そしてボランティアツアーという変わらぬ方法もあるでしょう、これからも皆様に「忘れない、忘れさせない」を現地の方々には「we close to you」を伝え続けて参りますので、引き続きの応援、宜しくお願い致します。

                               NPO法人フェローズ・ウィル スタッフ一同